文章構造

2006年10月8日 読書
感情を定義する言葉は、非常に漠然としている。その種の言語の使用は避け、物象や人間や自分自身の描写、つまり事実の忠実な描写だけにとどめたほうが良い。


わりと著名な小説の一節です。(ま、知ったのは高校に入ってからでしたが。。)
昨日、図書館で借りて読み返しましたが、内容はもちろんのこと、その文体に依然として感嘆させられる。
特筆すべきは冒頭のフレーズ。
これはその部分だけでなく、文章全体についても配慮がされており、傍目には寒々とした文章に見えるようになっている。(訳す人も大変だったろうに。。)
結果、「事実の忠実な描写」だけを淡々と綴っていくと、主観が一切伴うことのない絶対のみが存在を許されることになり強烈なインパクトが残る。
いつかこういう文章を書いてみたいもんです。
今すぐにでも読みたい本。
といっても初版は30年ほど前で、読んだ方はたくさんいらっしゃるだろうけど。

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